トラック横のライトの名称と保安基準|眩しい時の注意点も解説

/ ハコプロ編集部

トラック横のライトの名称と保安基準|眩しい時の注意点も解説

夜の幹線道路や高速道路で、大きなトラックの側面にオレンジ色や赤色の小さなライトが並んで光っているのを見かけたことがある方は多いのではないでしょうか。前照灯や尾灯とは別の場所で点灯するこの明かりには、車両保安基準に基づいたきちんとした役割があります。名称を知らないまま「トラックの横のライト」とだけ呼んでいる人も少なくありませんが、実際には種類ごとに目的や取り付け位置が異なります。この記事では、トラック側面のライトの名称や保安基準上の位置づけ、車検との関係、そして眩しいと感じる場合の背景まで、運送業界に関わる方にも一般ドライバーにも役立つ形で整理していきます。

トラック横のライトの正体を整理する

トラックの側面に並ぶライト

トラックの横についているライトと一言でいっても、実は複数の名称と役割が混在しています。呼び方があいまいなまま使われることが多いため、まずはどのような灯火が存在するのかを整理しておきましょう。

サイドマーカー(側方灯)

車体の側面に一定間隔で並ぶ小さなオレンジ色や赤色のランプは、正式には側方灯と呼ばれ、一般にはサイドマーカーという呼び方で通っています。車体の長さや幅を後続車や対向車、歩行者に伝える役割を持ち、車両の全長が長い大型トラックほど本数が増える傾向があります。前寄りは橙色、最後尾に近いものは赤色というように、位置によって色が使い分けられているのも特徴です。

路肩灯

路肩灯は、夜間に車両側方(主に左側)の路面や路肩を照らし、左折時などに歩行者や障害物を確認しやすくするための灯火です。サイドマーカーと似た位置に取り付けられることが多いため混同されがちですが、本来は路肩の照明を主な目的としており、走行中の車幅表示を担うサイドマーカーとは制度上の位置づけが異なります。

タイヤ灯やその他の装飾灯

近年はタイヤのホイール周辺を光らせるタイヤ灯や、荷台の縁を彩るライン状のランプなど、装飾を兼ねた照明を装着した車両も見かけます。これらは保安基準上の位置づけが曖昧になりやすく、色や明るさによっては違法とみなされるケースがある点に注意が必要です。

トラックの側面にライトが必要な理由

なぜトラックの側面にわざわざ複数のライトを装着する必要があるのでしょうか。答えは単純で、車両の大きさと位置を周囲に正確に伝えるためです。

大型車両の存在を周囲に伝える役割

乗用車に比べてトラックは全長・全幅ともに大きく、暗い場所では車両の輪郭が把握しにくくなります。側方灯が等間隔で点灯していることで、後続車や対向車は車体のどこからどこまでが車両なのかを瞬時に判断できるようになります。とくに交差点での右左折時や、狭い道でのすれ違いの場面では、この情報が事故防止に直結します。

夜間や悪天候時の視認性を高める仕組み

雨や霧で視界が悪い状況では、前照灯や尾灯だけでは車両全体の位置関係が分かりにくくなります。側面に配置されたライトが補助的な役割を果たすことで、車両の側面がどの程度道路にはみ出しているかを周囲のドライバーに伝えることができます。運送業に携わる方であれば、こうした灯火が単なる装飾ではなく、実用的な安全装備であることを実感している人も多いはずです。

保安基準で定められているライトのルール

トラックの整備点検の様子

トラック側面のライトは、見た目や好みで自由に付けられるものではなく、国土交通省が定める保安基準に沿った仕様であることが求められます。

色や取り付け位置に関する基準

側方灯には、車両の前方寄りには橙色、後方に近い位置には赤色を用いるという色の使い分けが定められています。取り付け位置についても、地上からの高さや車体からの張り出し方に一定の範囲があり、規定を外れた位置に付けられたライトは車検で指摘の対象になり得ます。青色や虹色など通常想定されていない色を側面に用いる改造は、保安基準に適合しないと判断される可能性が高い点も押さえておきたいところです。

点灯するタイミングと連動する仕組み

側方灯の多くは、前照灯や車幅灯の点灯と連動して点灯する仕組みになっています。ヘッドライトを点けているのに側方灯だけが消えている、あるいは逆に片方だけが独立して光り続けているといった状態は、配線や制御系統に不具合が生じているサインかもしれません。日常点検の段階でこうした違和感に気づけるかどうかが、後々のトラブルを防ぐ分かれ目になります。

車検で見られるポイントと注意点

側面のライトは目立たない部品である一方、車検では意外と細かく確認される項目のひとつです。

球切れやレンズの破損

サイドマーカーは車体の低い位置に取り付けられていることが多く、走行中の飛び石や接触でレンズが割れたり、球切れが起きたりしても気づきにくい部品です。片側の一部だけが点灯していない状態でも、保安基準への不適合として車検に通らないことがあります。出庫前点検や日常点検の際に、側面のライトまで意識して確認する習慣をつけておくと安心です。

保安基準に適合しない改造との違い

もともと車両に備わっていたサイドマーカーや路肩灯を、規定にない色や極端に明るいLEDへ交換してしまうケースがあります。純正部品の交換であっても、色や光量が保安基準の範囲を外れていれば整備不良として扱われます。見た目のカスタムを楽しみたい気持ちは理解できますが、業務用車両である以上、車検に通らないリスクや公道での指摘を受けるリスクを踏まえたうえで判断することが求められます。

サイドのライトが眩しく感じられる背景

「対向のトラックの横のライトがやたら眩しい」と感じた経験がある方もいるでしょう。この眩しさにはいくつかの要因が考えられます。

眩しさにつながりやすいケース

本来の側方灯よりも光量の大きいLEDへ後から交換していたり、レンズカバーを外してむき出しの状態で使用していたりすると、規定以上の眩しさを周囲に与えることがあります。装飾灯として追加されたタイヤ灯や荷台周りのライトが、対向車の目線に近い高さで点灯している場合も、まぶしさの原因になりやすい傾向があります。

運転者が意識しておきたいこと

運送事業者やドライバーの立場からすると、目立つことよりも安全に走り続けられることのほうが重要です。過度に明るいライトへの交換は一時的に目を引くかもしれませんが、対向車の視界を奪う行為は事故のリスクを高めるだけでなく、整備不良として取り締まりの対象になる可能性もあります。荷主や周囲のドライバーからの信頼を積み重ねる意味でも、側面のライトを含めた車両全体の状態を適正に保つ姿勢が求められます。

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トラック側面のライトひとつをとっても、保安基準への理解や日常点検の丁寧さは、その運送会社の姿勢を映す部分でもあります。車両の細部まで気を配っている会社かどうかは、実際に取引を始めてみないと分かりにくいものです。

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