ゴミ収集の仕事内容とは?一日の流れ・必要な免許・向いている人を解説
/ ハコプロ編集部

ゴミ収集の仕事とはどのような役割を担うのか

ゴミ収集の仕事は、家庭や事業所から日々排出されるごみを定期的に回収し、清掃工場や中間処理施設まで運搬する業務です。パッカー車と呼ばれる収集車を使い、決められたルートを回りながらごみを積み込んでいく作業が中心になります。地味に見える面もありますが、生活環境や公衆衛生を維持するうえで欠かせないインフラの一つといえます。
廃棄物処理法では、家庭から出る一般廃棄物の収集運搬について市町村が処理責任を負うと定められています。そのため実際の収集作業は、自治体が直営で行う場合と、民間の収集運搬業者へ委託する場合の二通りに分かれます。求人情報でよく見かける「業務委託」という言葉は、この自治体からの委託を指していることがほとんどです。
厚生労働省が公開している職業情報提供サイトでも、清掃作業員の職務内容がまとめられています。仕事内容を具体的にイメージしたい方は、こちらの職業情報提供サイト(日本版O-NET)清掃作業員のページも参考になるでしょう。
ゴミ収集作業員の一日の流れ
ゴミ収集の仕事は早朝からスタートすることが多く、決まった時間割で動くルーティンワークという側面があります。ここでは一般的な収集運搬業者を例に、一日の流れを追ってみます。
出勤から収集開始まで
多くの現場では朝六時台から七時台に出勤し、点呼と車両点検を済ませてから収集ルートへ向かいます。冬場は路面凍結、夏場は熱中症のリスクがあるため、朝礼で当日の注意点が共有されることも珍しくありません。
収集ルートでの実際の作業
収集は運転手一名と作業員一〜二名のチームで行うのが一般的です。運転手が車両を止めるたびに作業員が降車し、集積所のごみ袋をパッカー車の投入口へ積み込んでいきます。一つの収集ルートで数百カ所を回ることもあり、乗り降りと積み込みの反復が体力面の負担につながっています。
収集車が満載になった段階で、いったん清掃工場やごみ処理施設へ運搬し、計量後に焼却灰や資源ごみとして次の工程へ引き渡します。一日に数回、収集と搬入を往復する体制を組んでいる事業者もあります。
帰社後に行う業務
収集を終えて事業所に戻ったあとは、車両の洗浄や清掃、その日の作業内容を記録する業務日報の作成が待っています。決められたルートを時間内に回りきる段取り力と、車両を清潔に保つ意識が求められる場面です。
収集するごみの種類によって変わる仕事内容
ひとくちにゴミ収集といっても、扱うごみの種類によって作業の中身や求められる知識は変わってきます。応募前にどの区分の収集を担当するのか確認しておくと、入社後のイメージのずれを防げます。
家庭系一般廃棄物の収集
もっとも件数が多いのが、各家庭から出る燃えるごみや燃えないごみの収集です。自治体が指定する収集日や分別ルールに沿って回るため、地域ごとの決まりを覚える必要があります。住宅街を細かく回るぶん、停車と発進を繰り返す運転になりやすい点も特徴です。
事業系ごみ・粗大ごみの収集
飲食店やオフィスなど事業所から出るごみは、家庭ごみとは別に事業系一般廃棄物として扱われるのが一般的です。契約している事業所を巡回して回収するため、ルートが固定されやすく、荷量を見込みやすいという声もあります。粗大ごみは事前予約制であることが多く、指定の場所や日時に合わせて回収する仕事になります。
産業廃棄物運搬との違い
建設現場や工場から出る廃材や汚泥などの産業廃棄物は、一般廃棄物とは別に産業廃棄物収集運搬業の許可が必要です。同じ「ごみを運ぶ」仕事でも、扱う品目によって必要な許可や資格が変わるため、求人票でどちらの業務を指しているかを見極めておくと安心です。
公務員として働く場合と民間委託で働く場合の違い

ゴミ収集の仕事は、大きく分けて自治体職員として従事するルートと、民間の収集運搬事業者に雇用されるルートがあります。同じ収集作業でも、雇用形態によって働き方や待遇の傾向は異なってきます。
自治体職員(公務員)として従事する場合
自治体が直営で収集を行っている地域では、環境局や清掃事務所などの職員として採用されます。地方公務員としての身分になるため給与体系や福利厚生は自治体の規定に沿ったものになり、雇用の安定性を重視する方には向いている働き方といえるでしょう。採用は自治体ごとの試験を経るケースが多く、募集時期も限られています。
民間の収集運搬事業者で従事する場合
自治体から業務委託を受けた民間企業や、独自に許可を取得した収集運搬業者で働くルートもあります。求人の間口が広く、未経験からでも応募しやすい傾向があります。企業によって収入や休日の制度に差があるため、応募前に勤務時間や休日、手当の内容を求人票でしっかり確認しておくことが欠かせません。
ゴミ収集の仕事に必要な免許と資格
ゴミ収集の仕事に就くうえで気になるのが、必要な免許や資格です。運転を担当するか、作業員として乗車するかによって求められる条件は変わってきます。
普通免許・準中型免許・中型免許の違い
パッカー車は車両総重量によって運転できる免許区分が異なります。普通免許を取得した時期によって運転可能な車両総重量の上限が変わり、二〇一七年三月以降に免許を取得した方は準中型免許以上が必要になる場合があります。応募する求人がどのサイズの車両を扱っているか、事前に確認しておくと入社後のミスマッチを防げます。
運転しない「作業員(助手)」としての応募
運転免許を持っていない、あるいはペーパードライバーという方でも、収集作業員(助手)として応募できる求人は少なくありません。運転は別の担当者が行い、作業員はごみの積み込みや集積所の整理を担当する体制です。未経験者の入り口としてよく利用されるポジションといえます。
ゴミ収集の仕事のやりがいと大変さ

求人を検討するうえで気になるのが、実際に働いたときのやりがいと負担の両面です。良い面だけでなく体力的な負担についても知っておくと、入社後のギャップを減らせます。
やりがいと感じられる場面
ゴミ収集は、地域の生活環境を直接支える仕事です。街がきれいになった実感を得やすく、社会に貢献している手応えを感じやすい仕事だといえます。収集ルートが決まっているぶん残業が少ない現場も多く、プライベートの時間を確保しやすい点をメリットに挙げる人もいます。
体力面・環境面での大変さ
屋外での作業が中心のため、真夏の暑さや真冬の寒さ、雨天時の作業は避けられません。ごみ袋の積み下ろしを何百回と繰り返すため、腕や腰への負担も小さくないでしょう。早朝勤務が基本になる点も、生活リズムを合わせる必要がある部分です。
慣れないうちは体力面での負担を大きく感じるかもしれませんが、経験を積むにつれて作業の段取りがつかめてきて、負担感が和らいでいくという声も聞かれます。無理のないペース配分を先輩から教わりながら、少しずつ体を慣らしていく人が多いようです。
ゴミ収集の仕事に向いている人の特徴
ここまでの仕事内容を踏まえると、次のような特徴を持つ方はゴミ収集の仕事に馴染みやすいといえます。
- 体を動かす仕事のほうが性に合っている方
- 決まったルーティンをこなすことにやりがいを感じる方
- 早朝からの勤務に抵抗が少ない方
- チームで声を掛け合いながら作業を進めるのが得意な方
反対に、屋内でのデスクワークを中心に考えている方や、天候に関わらず一定の環境で働きたい方にとっては、負担を感じやすい仕事といえます。求人に応募する前に、実際の収集現場や一日の流れを担当者に確認しておくとよいでしょう。
ゴミ収集の仕事から運送・物流業界へ視野を広げるなら
パッカー車の運転には準中型免許や中型免許が必要になる場合が多く、これはトラック運送業界で求められる免許区分と重なる部分です。ゴミ収集の仕事で運転経験を積んだ方が、より大きな車両を扱う運送ドライバーへキャリアを広げていくケースも見られます。反対に、収集運搬事業者自身が事業系ごみの収集や産業廃棄物の運搬にとどまらず、一般貨物の運送事業へ業容を広げたいと考える場面もあるでしょう。
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