配車表エクセルの作り方|無料テンプレートと限界の見極め方

/ ハコプロ編集部

配車表エクセルの作り方|無料テンプレートと限界の見極め方

トラックの台数やドライバーが増えるほど、誰がいつどの車両でどこへ向かうのかを一枚で把握できる配車表の重要性は増していきます。多くの運送会社では、専用システムを導入する前段階として配車表をエクセルで作成し、日々の運行を管理しています。

この記事では、配車表をエクセルで作るときに押さえておきたい基本項目から、作成手順、運用でつまずきやすいポイント、そしてエクセルの限界が見えてきたときの次の一手までを整理してご紹介します。

配車表をエクセルで作る運送会社が今も多い理由

配車表をエクセルで作る運送会社が今も多い理由

配車表とは、車両とドライバーの割り当て、配送先、時間帯などを一覧化し、当日の運行計画を可視化するための表です。専用の配車システムを持たない中小規模の運送会社では、追加コストなく導入できるエクセルが選ばれやすい傾向にあります。

配車表に最低限盛り込むべき項目

配車表として最低限機能させるには、日付と曜日、車両番号や車種、担当ドライバー名、出発時刻と到着予定時刻、配送先や荷主名、荷物の品目や積載量といった項目を並べる必要があります。これらが揃っていないと、現場での確認や急な変更対応のたびに電話で問い合わせる手間が発生してしまいます。

案件数が多い会社では、これに加えて高速道路の利用区間や休憩予定地、緊急連絡先の欄を設けているケースも見られます。項目を増やしすぎると視認性が落ちるため、まずは必須項目に絞って設計するのが実務的です。

エクセル運用のメリットと見落としやすい限界

エクセルの最大の利点は、追加のライセンス費用がかからず、担当者が使い慣れた操作感でその日のうちに表を作り替えられる自由度の高さです。急な欠員や車両故障が発生しても、セルを入れ替えるだけで対応できます。

一方で、複数拠点や複数人での同時編集には向いていません。ファイルの上書き競合や、古いバージョンを見て動いてしまうミスは、運送業のエクセル運用でよく聞かれるトラブルのひとつです。この限界を早い段階で認識しておくことが、後述する運用改善につながります。

配車表エクセルの作り方を手順で押さえる

ここからは、実際にゼロから配車表を組み立てる際の考え方を手順に沿って解説します。テンプレートをそのまま使う場合でも、設計の意図を理解しておくと自社に合わせた調整がしやすくなります。

列設計は「時間軸×車両軸」を基本にする

配車表の骨格は、横軸に時間帯、縦軸に車両やドライバーを並べる形が基本になります。1台のトラックが1日に複数の配送を行う場合は、同じ行の中で時間帯ごとにセルを分けておくと、空き時間が一目で分かるようになります。

逆に、時間軸を縦、案件を横に並べる形式を採る会社もあります。どちらが正解というわけではなく、1日の平均案件数や1台あたりの配送回数に合わせて選ぶと使い勝手が良くなります。

関数と条件付き書式で属人的なチェックを減らす

エクセルの強みを活かすなら、関数と条件付き書式の活用が欠かせません。たとえば同一車両・同一時間帯に複数の予定が入力された場合にセルの色を自動で変える設定をしておけば、ダブルブッキングを目視だけに頼らずに防げます。

また、ドライバーごとの稼働時間を関数で自動集計しておくと、労働時間の偏りに早く気づけるようになります。配車担当者の経験と勘だけに頼らない仕組みを組み込んでおくことが、ミスの少ない運用につながります。

無料テンプレートを使うときに確認したいポイント

配車表のテンプレートはインターネット上に無料で公開されているものが多く、ゼロから作るより短時間で運用を始められます。ただし、業種や車両台数によって必要な項目は異なるため、テンプレートをそのまま使うのではなく、自社の配送内容に合わせて列を追加・削除する前提で選ぶことが大切です。

特に冷凍冷蔵車や特殊車両を扱う会社では、温度管理や特殊装備の記録欄が抜けていることが多いため、導入前に一度自社の配送パターンを洗い出してから項目を見直すと後戻りが少なくなります。

配車表エクセルの運用でつまずきやすいポイント

作成した配車表を実際に運用していくと、設計段階では見えていなかった課題が表面化してきます。ここでは運送会社から実際によく聞かれる典型的なつまずきを整理します。

更新のタイムラグとバージョン違いのトラブル

配車表を紙で印刷して現場に渡していると、事務所で修正した内容がドライバーに届くまでにタイムラグが生じます。メールやチャットでファイルを送り合う運用でも、誰かが古いバージョンを見たまま動いてしまう事故は珍しくありません。

クラウドストレージ上でファイルを共有し、常に最新版を開く運用に切り替えるだけでも、この種のトラブルはかなり減らせます。まずは共有方法の見直しから着手するのが現実的です。

欠員や急な依頼への対応力不足

ドライバーの急な体調不良や、当日の追加配送依頼が入った際、配車表が複雑になっているほど組み替えに時間がかかります。エクセルは自由度が高い反面、フォーマットが個人の使い方に最適化されすぎると、担当者以外がとっさに触れなくなってしまいます。

属人化によって配車担当者が休めなくなる

配車表の作り込みが進むほど、その表を扱えるのが特定の一人だけという状態に陥りがちです。担当者が急に休むと配車業務そのものが止まってしまうため、操作手順を簡単なマニュアルにまとめておく、あるいは複数人で交代しながら入力する仕組みを用意しておく必要があります。

エクセルから配車システムへの移行を考えるタイミング

エクセルから配車システムへの移行を考えるタイミング

配車表エクセルは中小規模の運送会社にとって現実的な選択肢ですが、事業の拡大とともに限界が見えてくる場面もあります。ここでは移行を検討し始める目安と、無料の配車システムを選ぶ際の注意点をまとめます。

車両台数や案件数が増えたときのサイン

車両台数がおおむね二桁を超えたあたりから、エクセルだけで最適な配車を組むのは負担が大きくなっていきます。複数拠点をまたぐ案件や、荷主ごとに納品条件が異なる案件が増えてきた場合も、システム化を検討する良いタイミングといえます。

無料の配車システムやフリーソフトを検討する際の注意点

配車システムには無料で使えるものやフリーソフトも存在しますが、対応できる車両台数や機能に制限が設けられているケースがほとんどです。導入前には、地図連携やドライバー向けアプリの有無、他システムとの連携範囲を確認しておくと、後から機能不足に気づくリスクを減らせます。

  • 現状の車両台数・拠点数で無理なく使えるか
  • スマートフォンからドライバーが予定を確認できるか
  • 将来的に有料プランへ移行した場合の費用感

配車表の精度は荷主からの信頼にも直結する

配車表は社内の業務効率だけでなく、荷主企業との信頼関係にも影響します。到着時刻の見込みが正確であれば、荷主側の受け入れ体制も整えやすくなり、結果として継続的な取引につながりやすくなります。

適正な配車がドライバーの働き方を守る

運送業界では2030年頃に約25万人、2040年には100万人規模のドライバー不足が懸念されると業界内で語られています。従事者の約半数が50歳以上という高齢化も進んでおり、限られた人員でどう配送を回すかは各社共通の課題です。無理のない配車表を組むことは、ドライバー一人ひとりの労働時間管理にも直結します。

見える化された配車体制は直接契約の武器になる

荷主企業が運送会社を選ぶ際、誰がどのように荷物を運んでいるかが見えにくいことへの不安を抱えているケースは少なくありません。配車体制を整理し、対応できる時間帯やエリアを明確に説明できる状態にしておくと、下請けを介さない直接契約の商談でも説得力が増します。

配車表運用の悩みは運送会社選びの相談にもつながります

配車表をエクセルで組んでいても、実際に案件を任せる運送会社を新しく探したい、あるいは自社の体制を荷主企業にきちんと伝えたいという場面は少なくありません。そうした際に活用できるのが、運送会社検索サイト「ハコブログ」を運営するハコプロです。

ハコプロは、運送会社と荷主企業の直接契約を後押しするために作られたサービスで、掲載運送会社数は約6万件、営業所数は8.5万件にのぼります。運送会社側は登録料や掲載料が完全無料で、写真や紹介文の更新回数にも制限がありません。実際に利用している運送会社からは「無料なのに何回でも更新できるので愛用しています」といった声も寄せられています。

ハコプロ最大の特徴は、ドライバーの年齢や社歴、運送にかける想いまで掲載できる「ドライバー名鑑」の仕組みです。多重下請けが常態化しやすい運送業界において、誰が荷物を運んでいるのかを可視化できることは、荷主企業からの安心感につながります。北海道のある荷主企業の担当者からは「直接契約することで余分な中間マージンがかかっていたことに気付きました」という声も上がっています。

配車表の整備で社内の運行管理を固めた上で、荷主開拓や協力会社探しの選択肢を広げたい場合は、一度ハコブログを覗いてみることをおすすめします。

関連記事