商品が消費者に届くまでの流れ|流通の仕組みと関わる人たちの役割

/ ハコプロ編集部

商品が消費者に届くまでの流れ|流通の仕組みと関わる人たちの役割

スーパーの棚に並ぶ野菜、宅配便で届くネット通販の荷物、コンビニのおにぎり。これらの商品が今、目の前にあるのは当たり前のことではありません。工場や畑で作られたものが何人もの手を経て、トラックや倉庫を渡り歩き、ようやく消費者の手元に届いています。

普段の買い物では意識しづらいこの流れですが、物流業界で働く人にとっても、商品を扱う企業にとっても、押さえておく価値のある知識です。商品が消費者に届くまでの基本的な流れと、その裏側で今起きている変化について整理していきます。

商品が消費者に届くまでの基本ルート

物流拠点

商品が消費者の手元に届くまでには、大きく分けて2つのルートがあります。生産者から卸売業者、小売業者を経て店頭に並ぶ従来型のルートと、メーカーや生産者が自社サイトやオンラインモールを通じて消費者へ直接届けるルートです。まずは長く流通の中心を担ってきた、前者の基本的な流れから見ていきます。

生産から店頭に並ぶまでの工程

工場や農地で作られた商品は、まず生産者のもとで検品や梱包を終え、出荷の準備が整います。ここから先は、複数の事業者がバトンをつなぐようにして商品を運んでいく工程です。

STEP
生産・製造

工場や農地で商品が作られ、検品や梱包を経て出荷できる状態に整えられます。

STEP
集荷・幹線輸送

運送会社のトラックが生産地から集荷し、物流拠点や卸売市場までまとまった量をまとめて運びます。

STEP
卸売・仕分け

卸売業者や物流センターで商品が仕分けられ、小売店ごとの発注量に応じて振り分けられます。

STEP
小売店への配送

地域ごとの配送ルートを担うトラックが、スーパーやコンビニといった小売店へ商品を運び入れます。

STEP
店頭・消費者への引き渡し

店頭に並んだ商品を消費者が手に取り、購入することで流通の一連の工程が完結します。

この5段階のうち、集荷から小売店への配送までを担うのが運送会社です。商品が消費者に届くまでの時間の大半は、実は輸送と保管に費やされています。トラックが1台止まっているだけで商品が動かなくなるという意味では、この工程こそが流通の心臓部といえるかもしれません。

EC・直販が広げた新しいルート

近年はメーカーや生産者が卸売や小売を介さず、自社サイトやオンラインモールを通じて消費者に直接商品を届けるルートも広がっています。中間の事業者を挟まない分、生産者の取り分が増えたり、商品が消費者に届くまでの日数が短くなったりする点がこのルートの利点です。

ただし直販ルートであっても、注文された商品を1件ずつ梱包し、宅配便で個別に届ける物流の工程がなくなるわけではありません。むしろ小口の荷物が増える分、配送を担うドライバーの負担は大きくなりやすい構造です。ECが便利になった裏側で、ラストワンマイルと呼ばれる最終区間の配送を誰がどう担うかが、業界全体の課題として浮かび上がっています。

流通を支える3つの機能

トラック輸送

商品が消費者に届くまでの流れを「流通」という言葉でひとくくりにしてしまいがちですが、実際にはモノを動かす機能、所有権や対価を移す機能、需要と供給をつなぐ機能という、性質の異なる3つの働きが同時に進んでいます。それぞれ物流、商流、情報流と呼ばれ、どれか1つが滞るだけで商品は消費者まで届きません。

  • 物流:商品そのものを輸送し、保管し、荷役する機能
  • 商流:商品の所有権と代金のやり取りを成立させる機能
  • 情報流:発注や在庫の情報をやり取りし、需要と供給を調整する機能

物流が担う「モノを届ける」役割

物流は、輸送、保管、荷役、包装、流通加工という5つの機能に分けて説明されることが多い分野です。運送会社のトラックが担うのは主に輸送ですが、その手前には倉庫での保管や仕分けといった工程が控えています。商品が消費者に届くまでの流れがスムーズに見えるのは、この物流の各機能が裏側で連携しているからにほかなりません。

商流と情報流が担う「取引と需給調整」の役割

商流は、生産者と卸売業者、卸売業者と小売業者といった各段階での売買契約や代金決済を指します。商品そのものは動いていなくても、契約書やインボイスの上では所有権が次々と移転していく仕組みです。

一方の情報流は、どの店舗でどの商品がどれだけ売れているかというPOSデータや発注データをやり取りし、必要な量を必要なタイミングで生産・出荷につなげる働きです。この情報流が正確に機能しているかどうかが、欠品や過剰在庫を防げるかどうかを左右します。近年は情報流のデジタル化が進み、発注から配送までのリードタイムを短縮する取り組みが各社で広がっています。

流通の現場で起きている課題

配送業務

商品を消費者に届ける仕組みそのものは長年大きく変わっていませんが、その担い手である運送業界の内情は近年大きく揺れています。ここでは、流通の現場で起きている代表的な2つの課題を取り上げます。

多重下請け構造がコストと透明性に与える影響

荷主企業が運送を依頼する際、実際に荷物を運ぶ運送会社にたどり着くまでに、2次請け、3次請けと何段階もの下請けを経ることが珍しくありません。5次請けや6次請けが常態化している地域もあるといわれています。

各段階で仲介手数料が差し引かれるため、荷主企業が支払う運賃と、実際に運転するドライバーの手取りとの間には大きな差が生まれがちです。荷主企業からすれば、自社の荷物を最終的に誰が運んでいるのか把握しづらいという問題も抱えています。

ドライバー不足と高齢化が進む物流現場

物流を支えるトラックドライバーの数そのものが減り続けている点も見過ごせません。国土交通省がまとめた物流の2024年問題に関する試算では、対策を講じなければ2030年に約25万人、2040年には約100万人規模のドライバー不足が生じる可能性があるとされています。

現在もトラックドライバーの従事者は半数以上が50歳を超えているとされ、担い手の高齢化が進んでいます。

ドライバーの残業時間に関する規制強化も加わり、1人あたりが運べる距離や時間には以前より制約がかかっています。商品が消費者に届くまでの流れを支えてきた輸送力そのものが縮小しつつあるというのが、業界が直面している現実です。

流通を効率化・透明化する新しい動き

荷主と運送会社の取引

多重下請けやドライバー不足という課題に対し、荷主企業と運送会社が仲介を挟まずに直接つながる仕組みづくりが業界内で広がり始めています。中間マージンを減らし、運送会社が適正な利益を確保できるようにすることが狙いです。

荷主と運送会社が直接つながる仕組み

運送業に特化した検索サイト「ハコプロ」は、こうした直接契約の動きを後押しするサービスの1つです。全国47都道府県、約6万件の運送会社、約8.5万件の営業所が掲載されており、荷主企業はエリアや車両形状、輸送品目といった条件から依頼先を絞り込めます。運送会社側は登録料や使用料が一切かからず、無料で情報を掲載し続けられる点も特徴です。

「誰が運ぶか」が見える仕組みづくり

ハコプロには「ドライバー名鑑」という独自の機能があります。年齢や社歴、仕事にかける想いといった情報をドライバー単位で掲載することで、多重下請けの中で見えにくくなりがちな「誰が荷物を運んでいるのか」を、荷主企業が事前に確認できるようにする取り組みです。

あわせて、独自の基準で運送会社の取り組みを評価する「ホワイト物流認定マーク」も用意されており、労働環境の改善に積極的な会社を星の数で見分けられます。ある荷主企業の担当者からは「今までは運送会社の実態が見えていなかったが、直接契約を通じて余分な中間マージンがかかっていたことにも気づけた」という声も寄せられています。

商品が消費者に届く流れを整えるための次の一歩

商品が消費者に届くまでの流れは、生産、輸送、保管、販売という工程を、物流・商流・情報流という3つの機能が支える形で成り立っています。普段は意識しづらい仕組みですが、その裏側では多重下請けやドライバー不足といった課題が積み重なり、これまでの体制のままでは立ち行かなくなりつつある部分も出てきています。

荷主企業にとっても運送会社にとっても、誰にどう依頼し、誰が運んでいるのかを把握できる関係づくりが、これからの流通を支える土台になっていくと考えられます。配送を任せる運送会社選びや、荷主企業の開拓に悩んでいる場合は、ハコプロで条件に合う相手を探してみてください。

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