フォークリフトトラックの種類と選び方|運搬現場で失敗しない基準
/ ハコプロ編集部

フォークリフトトラックとは何か

「フォークリフトトラック」という呼び方を耳にすると、フォークリフトとは別の車両を思い浮かべる方もいるかもしれません。しかし実際には、フォークリフトの正式名称がフォークリフトトラックであり、英語表記のfork lift truckをそのまま日本語にした呼び方です。現場では省略してフォークリフトと呼ばれることが圧倒的に多いため、フォークリフトトラックという表記に触れる機会は限られています。まずは名称の背景と、機械としての位置づけを整理しておきましょう。
フォークリフトとフォークリフトトラックは同じ機械を指す
JIS規格の分類でも、フォークリフトは正式には「フォークリフトトラック」という名称で扱われています。荷役機械のうち、車体前方に取り付けたフォーク(爪状の部分)を油圧シリンダーでマストに沿って昇降させ、パレットに載った荷物を持ち上げて運ぶ産業車両を指す言葉です。「トラック」という単語が付いているのは、荷物を運搬する車両全般を指す英語のtruckに由来しており、道路を走る大型トラックとは意味が異なります。呼び方の違いを理解しておくと、カタログや規格書を読むときに迷わずに済むはずです。
構内で活躍する荷役機械としての位置づけ
フォークリフトトラックは、工場や倉庫、物流センターといった構内で稼働する荷役機械の代表格です。人の手では持ち上げられない重量の荷物を、狭い通路でも素早く移動できる点が最大の強みといえます。パレット単位で荷物をまとめて動かせるため、入出荷や棚入れの作業スピードが大きく変わってきます。近年はドライバー不足や物流量の増加を背景に、フォークリフトの稼働効率そのものが現場の生産性を左右する要素として注目されるようになりました。
フォークリフトトラックの主な種類

フォークリフトトラックとひとくちにいっても、構造や動力源、走行方式によっていくつもの種類に分かれます。現場に合わない機種を選んでしまうと、通路の幅や積載重量が合わずに作業効率が落ちる原因になりかねません。ここでは代表的な分類の切り口を三つに整理し、それぞれの特徴を見ていきます。
構造・機能で分けるフォークリフトトラックの種類
もっとも普及しているのが、車体の後方に重り(カウンターウエイト)を備えたカウンターバランス型です。前輪を軸に安定して荷物を持ち上げられるため、屋外のヤードや広めの倉庫で幅広く使われています。一方、狭い通路での作業を想定して設計されたのがリーチ型で、マストを前後にスライドさせることで、限られたスペースでも高い位置まで荷物を積み上げられます。このほか、人が歩いて操作するウォーキー型や、ピッキング作業に特化したオーダーピッキング型など、用途に応じた派生機種も存在します。どの型を選ぶかは、通路幅と天井高、そして扱う荷物の重量によって決まってくるものです。
動力源で分けるフォークリフトトラックの種類
動力にはエンジン式とバッテリー式があります。エンジン式はガソリンやディーゼル、LPGを燃料とし、屋外での連続稼働やパワーが求められる現場で選ばれることが多い機種です。ただし排気ガスが出るため、屋内での長時間使用には換気設備が欠かせません。バッテリー式は排気ガスや騒音が少なく、倉庫内での作業に適していますが、充電時間や稼働時間を踏まえた運用計画が必要になります。近年は燃料電池を搭載したタイプも登場しており、環境負荷を抑えたい現場での採用が徐々に広がっているところです。
タイヤと走行方式で分けるフォークリフトトラックの種類
タイヤの種類も選定を左右する要素です。屋外のヤードではパンクの心配が少ないノーパンクタイヤ、路面を傷つけたくない屋内ではウレタンタイヤが選ばれる傾向にあります。また、車輪の数によって3輪タイプと4輪タイプに分かれ、3輪は小回りが利く一方、4輪は安定性に優れるという違いがあります。現場の通路幅と作業内容に合わせて、タイヤと走行方式を組み合わせて選ぶことが、無駄のない運用につながっていきます。
フォークリフトとトラックの連携が欠かせない現場

フォークリフトトラックが真価を発揮するのは、単体で荷物を運ぶ場面だけではありません。輸送を担うトラックとの連携があってはじめて、入出荷から配送までの一連の流れが成り立ちます。ここでは、運送の現場でフォークリフトがどのように使われているのかを見ていきましょう。
トラックの荷台への積み込み・荷下ろしの場面
出荷場では、フォークリフトでパレットごと荷物を持ち上げ、トラックの荷台へ積み込む作業が日常的に行われています。荷台の高さに合わせてドックレベラーやスロープを使う現場もあれば、フォークリフトごと荷台に乗り込んで作業する場面もあります。荷主企業にとっては、こうした積み込み作業をどれだけスムーズにこなせるかが、輸送全体のリードタイムに直結する部分だといえます。
運搬時に押さえておきたい安全上の注意点
フォークリフトとトラックが同じヤードで動く時間帯は、接触事故のリスクが高まる場面でもあります。荷台の傾きや隙間を確認せずにフォークを侵入させると、荷崩れや転落につながりかねません。労働安全衛生法に基づき、厚生労働省が定める基準では、最大荷重1トン以上のフォークリフトを運転する場合はフォークリフト運転技能講習の修了が義務づけられており、1トン未満であっても特別教育の受講が必要とされています。運転者の資格を確認したうえで作業に当たることが、現場全体の安全を守る土台になります。
積み込み前に確認しておきたいポイントを整理すると、次のとおりです。
- 荷台の耐荷重とフォークリフトの合計重量が範囲内に収まっているか
- 荷台とヤードの段差やスロープの角度に無理がないか
- 運転者がフォークリフト運転技能講習または特別教育を修了しているか
フォークリフトトラックの導入・運用で起こりやすい課題

自社でフォークリフトトラックを保有する場合、機種選びだけでなく、その後の運用まで見据えた計画が求められます。ここでは、導入や運用の場面でつまずきやすいポイントを整理していきます。
車両選定で起こりやすい失敗
積載重量や作業スペースを十分に確認しないまま機種を決めてしまうと、導入後に通路を通れない、荷物を持ち上げきれないといった問題が表面化します。特にレンタルや中古車両を検討する場合は、実際に稼働させる現場の寸法とスペックを照らし合わせておく必要があります。カタログ上の数値だけで判断せず、可能であれば現地でのデモ運転を経てから決定するほうが、後々のミスマッチを防げるはずです。
運転資格とコスト管理の両立
フォークリフトの運用には、車両本体の費用に加えて、燃料や電気代、点検・整備費、そして運転者の資格取得費用がかかります。稼働台数が増えるほどこれらのコストは積み上がっていくため、自社で保有する台数と、外部に業務を委託する範囲のバランスを見直す動きも出てきています。荷役作業そのものを含めて運送会社に任せられないか検討することも、コストを最適化する選択肢のひとつになるでしょう。
荷役から輸送までを見直すなら運送会社との連携も選択肢に

フォークリフトトラックの機種選びや運用体制を整えても、輸送を担う運送会社との連携がうまくいかなければ、現場全体の効率は上がりません。荷主企業のなかには、フォークリフトによる積み込み対応の可否や、対応できる車両の種類まで含めて、運送会社を比較検討したいというニーズも増えています。
こうした運送会社探しの場面で活用できるのが、運送会社検索サイトの「ハコプロ」です。掲載運送会社数6万件、営業所数8.5万件という規模のデータベースから、エリアや車両形状、輸送品目といった条件で運送会社を検索・比較できます。荷主企業は検索から問い合わせまで無料で利用でき、気になる運送会社に直接連絡を取ることも可能です。
ハコプロならではの特徴が「ドライバー名鑑」です。ドライバーの年齢や社歴、運送にかける想いまで公開されているため、実際に荷物を運ぶのがどのような人物なのかを、契約前に知ることができます。多重下請け構造が残る運送業界において、荷主と運送会社が直接つながれる仕組みは、適正な運賃での取引にもつながっていくはずです。
フォークリフトトラックを使った積み込み対応が可能な運送会社を探している場合や、現在の輸送体制を見直したい場合は、ハコプロで条件に合う運送会社を検索してみてはいかがでしょうか。